【10分でわかる!】”まちづくり”(6分野に分けて)を事例に沿ってわかりやすく解説

引用:NTTファリシティーズ

今回は”まちづくり”について10分でわかるように説明していきます。

・最近よく聞くまちづくりってなに?
なんで重要なの?

当記事は、こういった疑問や悩みに答える記事です。

この記事を読むことで10分で“まちづくり“について理解できるようになり、行政施策や地域活性化に関心が生まれるようになります。

“まちづくり”について知りたい方は、最後まで読んでみてください。

※前段のまちづくりに貢献する方法として“ふるさと納税”に対して説明した記事はこちら


↑著者おすすめのふるさと納税

そもそも”まちづくり”ってなに?

そもそも、近年急激に耳にする機会が多くなった”まちづくり”という言葉の意味・定義をご存知でしょうか。

筆者も、現在はまちづくりに関わり深い分野を勉強しているため、その過程で理解はできましたが、当初文字通り、まちをつくることだと思っていました。

“まちづくり”とは

“身近な居住環境を改善し、地域の魅力や活力を高めること”

ひいては、

現在住んでいる地域における課題を解決し、地域の魅力を高めるために働きかける持続的な活動

ともいえます。

つまり、前述のように、まちをつくるからといって、ハード面(建築物・橋等インフラ施設)を整備することに加えて、”ワークショップ”という地域住民が主体となって活動し地域活性化のためのイベント開催等を主催するといったソフト面も含みます。

引用:道路構造物ジャーナルNET

つまり、“まちづくり”とは一言では括れない広義な語句ということがわかりますよね。

6つの分野で見る”まちづくり事例”

この章では、前章で”まちづくり”についての定義をなんとなくでも理解できたかと思います。

そこで、この章では”まちづくり”を6つの分野に分類し、事例を踏まえてわかりやすく説明していきます。

1.建築
2.土木
3.造園
4.景観・観光
5.環境・防災
6.健康・福祉

1.建築

初めに、”建築”分野について説明していきます。

“まちづくり”にかかる”建築”分野の役割とは主に人々が生活する上で、必要となる住宅やオフィスをはじめとする建物を建築することです。

その中でも、今回は全体的にまちをより良くすることを目的としている”市街地再開発事業”に焦点を当てて説明していきます。

皆さんも、一度はテレビや新聞で見たこと、聞いたこともあると思います。

“市街地再発事業”とは、不足している道路・公園などの公共施設を計画的に整備するとともに、良好な生活環境をそろえた都市型住宅の供給や、業務施設の近代化を図るなど、安全かつ快適な生活環境を創出する総合的な”まちづくり”を行うこと。

引用:東京都 都市整備局(https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/machizukuri/shigaichi_seibi/sai-kai/saikaihatsu

とされています。

次に、実際に事例について触れていきます。

今回取り上げる事例は、六本木ヒルズです。

引用:Let’s ENJOY TOKYO

六本木ヒルズ、訪れたことのある方も多いと思います。

筆者も高校生の頃、そのスケール感には驚かされました。

しかし、意外にも六本木ヒルズは2003年竣工と歴史は浅く、近年でその価値を見出してきたことがわかります。

詳しい話は省略しますが、整備前の最大15mの高低差や一方通行道路が多い既存道路を周辺環境(環状3号線と六本木通り)とのアクセスを良好にし、文化都市をコンセプトに人々が憩い・集うことのできる空間整備を目的に計画・整備されました。

このように、大規模にまちをデザインし、既存課題と解決し、住みよくしていくことを市街地再開発と言います。

ただ、開発規模を必要資金は比例して増加していくことや地権者の利権等の課題もあり、計画から施行・竣工まで長い時間が必要となります。

2.土木

次に”土木”分野について説明していきます。

“土木”分野に当てはまるものとしては、主に“インフラ”と呼ばれる建築物です。

インフラストラクチャー(infrastructure)の略語で、もともとは道路や通信、各種公共施設といった社会や産業の基盤となる施設もしくは設備を意味する。また、電気、ガス、水道といった生活基盤となる設備もインフラであり、ライフラインなどと呼ばれる。

引用:NTT日本(https://www.ntt-west.co.jp/business/glossary/words-00721.html

例を挙げると、道路、鉄道、橋、空港などの交通インフラや河川、堤防、防潮堤などの災害対策インフラなどがあります。

今回は、明石海峡大橋を取り上げて、説明していきます。

引用:神戸stayle

明石海峡大橋は兵庫県神戸市と淡路島を結ぶ橋長3,911mと世界最大級の吊り橋です。

この吊り橋は、本州と四国を、道路と鉄道で結ぶ本州四国連絡架橋の一環で、1988年に建設されました。

また、風速80m/sの風や大地震、最大潮流速4.5m/sにも耐えうるなど、構造としても非常に安定力のあるように設計されています。

このように、既存のアクセスの課題を解決するために、橋梁をはじめとする”土木”分野も”まちづくり”に含まれます。

3.造園

次に、”造園”分野について説明していきます。

“造園”と聞くと、庭園を思い浮かべる方も多いと思いますが、”まちづくり”でいう”造園”とは街中で見られる植栽(例:植栽街路、公園)のことを指すことが多いです。

皆さんも、街中の植栽、緑が創出する落ち着いた雰囲気が好きですよね。

筆者も、都内の人混みよりも川沿いや公園・広場の植栽が創出する空間が好みです。

今回は、国営常陸海浜公園を取り上げて説明していきます。

引用:国営ひたち海浜公園

国営常陸海浜公園は、茨城県ひたちなか市に立地し、ネモフィラやコスモス、コキアなどの植物が時期ごとに彩り、年中を通して来場者を飽きさせず、常に新鮮さを味わえる公園です。

確かに、これだけだと”まちづくり”なのか?と思う方もいらっしゃるかと思います。

ただ、この公園が年中一定の来場者数を保っているのは理由は適切な公園整備を行なっているからです。

つまり、地域の魅力を最大限引き出しているからです。

それにより、波及効果として周辺地域へも金銭を落としてくれやすくなる。

街中の街路整備も同様で、歩行者が良いと思う空間には人が集まり、その周辺の店舗の売り上げは上昇しやすくなる。

このように、”まちづくり”には”造園”が欠かせません。

4.景観・観光

次に、”景観・観光”について説明していきます。

“景観・観光”に関しては観光まちづくりという言葉を聞いたことのある方もいるかと思いますので、想像しやすいと思います。

「観光まちづくり」は「地域が主体となって、自然、文化、歴史、産業、人材など、地域のあらゆる資源を活かすことによって、交流を振興し、活力あふれるまちを実現するための活動 」

引用:日本総研(https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=26319

という定義がされています。

一方で、景観まちづくりとは景観を維持・向上させることにより、まちづくりを行うことを指します。

今回は、みなさんが想像しやすい観光まちづくりに焦点を当てて、秋田県の事例をもとに説明していきます。

引用:秋田犬ツーリズム

秋田県では、世界的に有名・人気のある秋田犬をキラーコンテンツとした情報発信を行なっています。

上記の写真にもあるように、秋田犬とともに、秋田県の各種観光名所を巡り、自然、産業遺産、食や文化を国内外へとアピールしています。

成果として観光入込客数、(外国人)宿泊数は増加しており、地域内に活気を生み出しています。

ただ、このようなソフト面での”まちづくり”は、実施体制が非常に重要であり、知識・経験豊富な人材や団体や市町村・地域住民の協力など簡単なものではありません。

そのため、成功事例をもとにその経緯や課題などを参考に地域特性にあった手法を取り入れる必要があることに加えて、都市部からの人材派遣なども積極的に行なっていく必要もあります。

5.健康・福祉

次に”健康・福祉”について説明していきます。

“健康・福祉”分野に関しては、言葉通り地域住民が健康に過ごせるように福祉環境を整備したまちづくりを行うことを指します。

現在、高齢化が進行している中で、高齢者が楽しく過ごせる環境整備を行うにも、健康・福祉まちづくりは必須となります。

今回は、近年よく聞くようになったウォーカブル施策を含む健康まちづくりについて説明していきます。

事例として島根県出雲市を取り上げて説明していきます。

引用:国土交通省

島根県出雲市は、出雲大社があることで有名であり、それを目当てに多くの観光客が訪れる土地です。

しかし、課題として60年に1度の出雲大社御本殿の大変宮という一大行事を行う際に、目下の神門通りが歩きにくい、ふさわしくないとうものがありました。そこで、安心して楽しみながら歩ける道とするため、道路福音構成の見直しや、石畳舗装化、官民一体となった沿道の街並みの景観づくり、賑わいづくりを進めることにより、出雲大社に相応しい空間を創出しています。

これにより、ウォーカブルな空間を創出しています。

このように、これまで車中心の街路空間から人中心の街路空間に転換することで、人々の街中での回遊を促し、歩くスピードだからこその偶然の出会い、人々が街中に集うことによる私い出会い・気づき・動きからなるサイクルを生み出す、居心地の良い歩きたくなるような空間を生み出しています

6.環境・防災

さいごに、”環境・防災”について説明していきます。

これまでの分野と異なり、あまり聞き馴染みのない言葉だと思います。

ここでいう、環境まちづくりとは、地域資源を活かした地域内循環により地域活性化を図ること

防災まちづくりとは、地域住民と行政が協力して、災害に強いまちづくりを進めていくことを指します。

今回は、あまり聞き馴染みのない環境まちづくりについて説明していきます。

事例として、北海道鹿追町を取り上げて説明していきます。

引用:農林水産省

北海道鹿追町は、バイオマス発電でエネルギーの地産地消を実現している地域です。

近年、地球温暖化による気温の上昇による異常気象などの影響があります。従来の地球温暖化の原因である二酸化炭素を排出し発電する火力発電(一般的な発電方法)ではなく、二酸化炭素を排出せずに、または抑えて発電し、地域に供給することが求められている現在で、鹿追町の事例は非常に環境面とまちづくりの面で成功をしていると言えます。

“まちづくり”とは、地域課題を解決し、地域住民が住みやすくすることでしたよね。

実際に、酪農が主産業であった鹿追町は、牛の糞尿の匂いに地域住民から苦情がよせられていました。そこで、その糞尿を原料とするバイオマス発電により、匂い問題解消と再エネ発電に加えて、その発電システムを担う企業の雇用の計3つの利点が得られるようになりました。

このような仕組みと、近年では街中での自営線整備による電力網の強化や水素発電事業など国内随一の再エネ推進地域であり、国から多数の賞を受賞しています。

このように、地域課題の解消と地域規模の環境問題に対する取り組みという双方の利点がある環境まちづくりは今後、より注目される分野なので、必見です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

“まちづくり”とは広い意味を持ち、大きく6つの分野に分かれています。

また、それらの分野を横断的に取り込み、地域課題を解決し、地域住民と行政等が協力して、人が過ごしやすい空間を整備していくことが求められています。

さいごに、当記事を踏まえた上で、ふるさと納税に関する記事を読んでいただければまちづくりの知見を持った上で、応援したい市町村に対して適切な寄附ができるようになると思います。

今後は、筆者がこれまで学んできたまちづくりの事例について紹介していきます。

←こちらよりご覧になれます。

その中に、もしみなさんがいいな・応援したいなと思える事例があることを願っています。

ぜひご閲覧お願いします。

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